吉本興業の「BSよしもと」が2022年3月21日に開局したけども、この取り組みにすごい注目している。
このネット配信が全盛の時代に、今さらBSでまるまる一つのチャンネルを持つことに意味があるのか？とか、24時間放送を流さなきゃいけない中で、コンテンツを埋めることができるのか？といった点などにすごい注目している。
また吉本興業が、今までは地上波のテレビ局なのに、芸人をたくさん送り込んで一緒に番組を作り込んできた中で、今度は自分たちで好きに操ることができる、いわゆるオウンドメディアを持つことがどのような事業展開に繋がっていくのかという点についてもすごい注目している。
トヨタ自動車なんかも、自分たちで好きにコンテンツ発信できるオウンドメディアをかねてから持ちたいと希望して、それで「トヨタイムズ」などのYouTube配信に力を入れているけれども、さすがにトヨタ自動車だけで、BS放送一チャンネルをまるまる持つほどのコンテンツは持っていないので、その分は、吉本興業の方に分があったんだと思う。
吉本興業には芸人がたくさん在籍してるので、24時間の放送枠でも十分に埋められるほどのコンテンツを作る能力はあると思う。
さらには芸人が既にYouTubeで配信している動画をピックアップして、それをBS放送に乗せている様子が見られるが、こうした番組の作り方をするアイデアは非常に良いと思う。
既存のYouTubeをピックアップしてBS放送に乗せれば、コンテンツは無限増殖する。またそれを見ながら、他の芸人が面白コメントをしていけば、さらにコンテンツは無限に増殖していく、これは吉本はよく考えたと思う。
既存のテレビ局に左右されず、自分たちに好きに操れるオウンドメディアを持ったのだから、今後アイデア次第でいくらでも面白いことができるだろうし、色んな事業展開が考えられると思う。アイデア次第では収益を生み出すビジネスにもつなげられる。
世の中の反応では、このネット配信が全盛の時代になんでBS放送を持つのか？ それも有料放送じゃなくて無料放送のBS放送を始めるのか？
...と懐疑的な声が一般的だけども、こうして見てくると、数多あるネット配信でコンテンツが埋没してしまうよりは、物理的に独立したBS放送のチャンネルを持つということが、今後の事業展開においていかに優位性があるかということが、そのうち次第に分かってくるんじゃないかと思っている。
だから私はこのBSよしもとの開局にすごい関心を持って、そのビジネス展開のほうにすごい注目している。
時代の流れに一見すると逆行するようなことをすることが、いかにビジネス展開の幅を広げていくことに繋がっていくか、その成否にすごい注目している。
